スマホ等で普及しつつあるUSB PDによる急速充電をソニーのα7シリーズで試してみたいと思います。
果たして、充電時間は短くなるのでしょうか。
USB Type-Cには最大100Wまで急速充電できるUSB PD(USB Power Delivery)という機能があります。
USB PDについてご存知ないという方はこちらの記事をご覧ください。
USB PDは簡単に言えば、通常より大きい電力を供給し、充電時間を短く出来るUSB規格です。
最近のiPhoneに代表されるスマホなどはこのUSB PDに対応していますが、デジカメで対応しているかどうかは記載がありません。記載がないのであれば、試してみるしかありませんね。
というわけで、急速充電できるUSB PDでどれくらい充電時間が短縮できるか検証してみました。
使用するカメラはソニー α7R IIIです。充電時間比較のため、通常のUSB充電と急速充電チャージャーも検証してみました。
急速充電バッテリーチャージャー:ソニー BC-QZ1
ソニーにはUSB充電よりも高速に充電可能なバッテリーチャージャー BC-QZ1があります。
以前、通常のUSB充電とBC-QZ1の充電時間を検証した記事を書いていますので、気になる方はこちらをご覧ください。
その際に測定した通常のUSB充電とBC-QZ1の充電時間はこちらです。
スタート | 30分後 | 60分後 | 90分後 | 120分後 | 150分後 | |
USB充電 | 10% | 28% | 45% | 61% | 78% | 92% |
---|---|---|---|---|---|---|
急速充電器 | 10% | 46% | 78% | 96% |
急速充電器BC-QZ1を使用すると、充電時間が40%短縮されるというソニーの説明どおりの結果となった、というのが以前の記事の内容です。
USB PDで充電時間を測定してみた
以前の測定時と同様に、バッテリー残量10%からスタートします。その状態から30分毎にバッテリー残量を確認しました。
それでは本命のUSB PDでα7R IIIを充電してみたいと思います。
使用する急速充電器とケーブルはこちら。
充電器は30Wまで対応している充電器ですので出力は十分なはずです。ケーブルももちろんUSB PD対応ケーブルです。
スタート | 30分後 | 60分後 | 90分後 | 120分後 | 150分後 | |
USB PD | 10% | 31% | 48% | 67% | 85% | 98% |
---|
150分経過後は10分置きにバッテリー残量をしていましたが、160分で100%となったことを確認しました。
通常のUSB充電、急速充電器、USB PDの比較
スタート | 30分後 | 60分後 | 90分後 | 120分後 | 150分後 | |
USB充電 | 10% | 28% | 45% | 61% | 78% | 92% |
---|---|---|---|---|---|---|
急速充電器 | 10% | 46% | 78% | 96% | ||
USB PD | 10% | 31% | 48% | 67% | 85% | 98% |
残念ながら、通常のUSB充電からそれほど速くはなりませんでした。
α7 IIIやα7R IIIはUSB PDには未対応ということのようです。急速充電したいなら、BC-QZ1を使用するしかなさそうですね。
ソニーに聞いてみた
念のためソニーのお問い合わせ窓口にUSB充電の仕様を聞いてみました。
α7Riiiの充電の際の電力ですね。
1.5Aの5VのACアダプターが対応製品となります。
α7 IIIやα7R IIIのUSB充電規格は7.5W (1.5A / 5V)と標準のUSB充電規格のようですね。
BC-QZ1はバッテリーを直接接続する
バッテリーチャージャですので電力が異なります。
やはり、BC-QZ1使用時のみ高い電圧で充電が可能なようですね。
α7 IIIやα7R IIIはUSB PDで急速充電できるか まとめ
実際に試してみましたが、残念ながらUSB PDで急速充電出来ない、という結果となりました。
急速充電するには、急速充電バッテリーチャージャーBC-QZ1が必要になるということもハッキリしました。
一秒でも早く充電したいという人はBC-QZ1が必須ということで、まだ持っていないという方は買って損はないアイテムです。