ドイツのケルンで開催されていたフォトキナ2018にて、プレスカンファレンスで瞳AFの動物対応とレンズ拡充の予告をソニーは行いました。今回は拡充される予定の12本のレンズについて、僕なりの予想をしてみたいと思います。
同じくフォトキナ2018で予告された瞳AFの動物対応についての記事も書いています。あわせてご覧ください。
フォトキナ2018で予告された内容のおさらい
デジカメ Watchでも紹介されていますが、フォトキナ2018でソニーは下記の2つの予告をしました。
- 瞳AFの動物対応 来年初頭提供予定
- EマウントレンズはAPS-Cも含めて現在48本、今後60本まで増やす予定(12本増)
今回は、後者の今後増えるであろうレンズ12本について、現在噂されている情報や現在のレンズラインナップから、僕なりにどんなレンズが今後発売されそうか予想してみます。
ネット上の噂などを元に今後出る可能性が高いレンズ5本とそれ以外で僕が出そうだと予想する7本に分けてお送りします。
今後出る可能性が高いソニーEマウントレンズ5本
FE 24mm F1.4 GM
先日発表されたソニーEマウント初のフルサイズ対応広角単焦点レンズです。
G Masterレンズだけあって、隅まで抜かりのない解像と溶けるようなボケを両立しています。
コマ収差も良好に補正されており、星景撮影にも適しています。
基本仕様 | |||
---|---|---|---|
対応マウント | α Eマウント系 | フォーカス | AF/MF |
レンズ構成 | 10群13枚 | 絞り羽根枚数 | 11 枚 |
焦点距離 | 24 mm | 最短撮影距離 | 0.24 m |
最大撮影倍率 | 0.17 倍 | 開放F値 | F1.4 |
画角 | 84 度 | 手ブレ補正機構 | |
防塵 | ○ | 防滴 | ○ |
サイズ・重量 | |||
最大径x長さ | 75.4×92.4 mm | 重量 | 445 g |
フィルター径 | 67 mm | 発売 | 2018年10月26日 |
キヤノン、ニコン、シグマからも発売されている24mm F1.4のレンズ(マウントは違いますが)と比較しても、小型軽量ながら光学性能も勝っているといっても過言ではないレンズに仕上がっています。
FE 24mm F1.4 GMを各社の同レンズと比較した記事を以前書いていますので、気になる方はチェックしてみてください。
FE 135mm F1.8 GM
こちらも発売が待たれている大口径望遠単焦点レンズです。FE 24mm F1.4と同時に発表されるのではないかと噂されていましたが、フォトキナではFE 135mm F1.8はお預けでした。近日中に発表になると思います。
このレンズがなぜこれだけ注目されているかと言えば、ソニー Aマウントにも135mm F1.8のレンズがあり、とても評価の高いレンズだったからです。
それこそ、『このレンズがあるからソニー Aマウントにした』という人も多数いたほどのレンズでした。
そんなレンズが最新光学技術を用いたG Masterレンズとしてリニューアルされるのですから、注目されないわけがありません。僕も大注目です。
少し前まで135mm F1.8はソニーの専売特許でしたが、最近シグマからも135mm F1.8が発売になりましたね。こちらも大変評判が良いレンズです。
FE 200-600mm G
現在ソニー Eマウントのフルサイズ対応超望遠ズームレンズは、FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSしか選択肢がありません。
僕自身、FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSを愛用しており、大変優れたレンズであることは確かなのですが、G Masterの望遠4倍ズームだけあって、大きく重いレンズとなっています。
FE 200-600mm Gは倍率を押さえて、なおかつGレンズということで、FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSよりも小型軽量なレンズとなることを期待されています。F値はまだ分かりませんが、F5.6-F6.3など暗くても良いので小型軽量を第一優先で仕上げて欲しいですね。
一点要望があるとすれば、テレコンバーター対応にしていただきたい。
テレコンバーター対応のレンズは、今のところ全部G Masterレンズですが、Gレンズがテレコンバーターに対応してはいけないという制限があるわけではないので、ぜひともソニーさんお願いします。
FE 500mm F4 GM
こちらもソニーから公式発表はありませんが、出る可能性が高いと言われている超望遠単焦点レンズです。
500mm F4はAマウントにもありました。それEマウントとしてリニューアルされてここ1年ほどで出る可能性が高いと言われているのは、ずばり2020年東京オリンピックがあるからです。
トラック競技などでは、超望遠単焦点レンズが必須となっています。FE 400mm F2.8 GM OSSが発売されるので、テレコンバーターを付ければよいのでは?、と思うか方もいらっしゃると思いますが、テレコンバーターを付けると一般的にAF速度が遅くなります。
東京オリンピックという大舞台で、AFが間に合わなくて写真が撮れませんでしたとなったら、オリンピックのプロカメラマンは今後ソニーのカメラを使うことはないでしょうね。
FE 600mm F4 GM
キヤノン、ニコンともに単焦点レンズは600mm F4まで発売しています。であるならば、ソニーも出さないわけにはいかないでしょう。400mm F2.8から600mm F4まで揃えられるかが、ソニーが東京オリンピックで成功出来るかを左右します。もし、東京オリンピックまでに間に合わなかったら、キヤノンとニコンと同じスタートラインにすら立てないということと同義だと思います。それくらい重要なレンズです。
FE 400mm F2.8 GM OSSと同様に150万オーバーは確実なので、僕はもちろん買えません。
以上がネット上で出る可能性が高いと言われているレンズでした。
ここからは僕の完全な妄想です。
今後僕が出ると予想するソニーEマウントレンズ7本
FE 16mm F1.8 GM
ソニーの広角単焦点レンズは、最近発表になったFE 24mm F1.4 GMですよね。24mm未満の超広角単焦点レンズがまだないので、今後発売となる可能性はあると考えています。
他社の超広角単焦点レンズはというと、キヤノンとニコンの14mm F2.8、シグマの14mm F1.8、キヤノンの20mm F2.8、ニコンの20mm F1.8、シグマの20mm F1.4です。
14mm F2.8は、サムヤンからも安価なレンズが出ていますので、同スペックのレンズを今更開発する意味はありません。
14mm F1.4は、14mmの開放値 F1.8の世界初の称号はシグマに取られてしまったので、二番煎じ感が否めません。また、FE 24mm F1.4 GMの時のように、キヤノンやニコンより優れているのであればアピールにはなりますが、シグマだけしか競合はいないので、広告効果も薄いと思います。
シグマの14mm F1.8は1,120gという超巨大なレンズな上に、出目金レンズのため、フィルターが付けられません。ソニーはミラーレスの特性を生かして、比較的小型な14mm F1.8のレンズは作れるかもしれませんが、フィルターが付けらない問題は恐らく残ると思います。
そこで、16mm F1.8なんてどうでしょうか。
16mm F1.8であれば、14mm F1.8よりも小型軽量でさらにフィルターが付けられるレンズが作れると思います。
FE 35mm F1.8
ソニーには、G MasterレンズでもGレンズ、ツァイスレンズでもない無印のレンズももちろんランナップされています。F1.8の単焦点シリーズもそのひとつなのですが、現在標準域のFE 50mm F1.8と中望遠域のFE 85mm F1.8しかラインナップがありません。
そろそろ広角域のF1.8レンズが出ても良いころだと思います。FE 24mm F1.4 GMが発売を控えた24mmより、FE 35mm F2.8 ZAというツァイスのパンケーキしかない35mmの方が全体ラインナップのバランスが良いと思います。
FE 50mm F1.2 GM
下記の画像は、フォトキナ2018でソニーのプレゼンを会場にいた人が撮影したものです。
Does a large-apertuer high-quality lens require a a large mount diameter?
ハイクオリティな大口径レンズは大口径マウントが必要か?
The Answer is “NO.”
答えはノーだ
ソニーさん、やりおりますな。ですが、言葉だけでなくちゃんと証明しなければいけません。
キヤノンやニコンは大口径マウントの有効性をアピールするために、大口径の単焦点レンズを発表しています。ニコンの58mm F0.95は超巨大でマニュアルフォーカスのみという特殊すぎるレンズのため置いておくとして、キヤノンからは50mm F1.2とう大口径単焦点レンズが発表されました。
目には目をでいくなら、ソニーからも、キヤノンの50mm F1.2より小型軽量で光学的にも優れている50mm F1.2レンズを出さなければ、ただの嘘つきになってしまいます。ソニーさん、期待してますよ。
FE 50mm F1.8 II
ソニーEマウントの標準域単焦点レンズとして発売されていますが、AF性能の評判が悪く、あまり人気の無いレンズです。50mm F1.8といえば、撒き餌レンズとも呼ばれ、各社とも一番売れるはずレンズですが、ソニーの場合は残念ながら売れていないようですね。
光学性能はまあまあのようなので、モーターを変えてAF性能だけ向上させれば、それこそ撒き餌のごとく、売れるレンズに生まれ変わると思います。そういう意味では、余計なおせっかいかもしれませんが、一番早くリニューアルした方が良いレンズとも言えます。
E 10-18mm F2.8, E 16-50mm F2.8, E 50-140mm F2.8
APS-C対応レンズのF2.8通しの広角・標準・望遠ズームレンズです。F2.8通しのズームレンズは、麻雀の役にちなんで大三元レンズなんて呼ばれたりします。一方で、F4の広角・標準・望遠ズームレンズは小三元と呼ばれます。
長いことAPS-C用大三元が出なかったので、ソニーのAPS-Cはソニーから見捨てられたなんて言われたりもしていました。
しかし、ベビーα9やミニα9と呼ばれるα6700(あるいはα7000)が登場する可能性が高くなってきたため、APS-Cレンズの拡充も期待できるようになってきました。今後APS-Cでレンズが増えるとすれば、まずは大三元が増えるはずです。もし、α67000(あるいはα7000)が発売するタイミングで大三元が出なかったら、ソニーAPS-Cユーザーはがっかりするでしょう。それくらい発売が待ち望まれているレンズたちです。
ソニーEマウントの今後発売される12本の予想まとめ
今回は、フォトキナ2018でソニーがレンズが今後12本増えるという予告を元に、ネット上の噂や現在のラインナップから僕なりにどのようなレンズが発売されそうか予想してみました。
自分で書いていてリーズナブルだなと思うくらいしっくりくる顔ぶれだったと思います。
キヤノンやニコン、パナソニックからフルサイズミラーレスカメラが発売されますが、これだけレンズラインナップが揃っているのはソニーの最大の利点です。早くからフルサイズミラーレスの有効性に目を付けて、レンズラインナップを増やしてきたのが、ここにきてやっと芽を出した感じですね。
今後12本も発売を予定しており、キヤノンやニコン、パナソニックへの更なる追撃となるはずです。
1ユーザーとして、12本のレンズの発表を楽しみに待ちたいと思います。