写真データ容量が増えがちなソニーのα7R IIIを購入したこともあって、Amazonのプライムフォトなどを積極的に活用しながら写真を保存しています。
やはりLightroomなどの現像ソフトで処理するには、ローカル環境にも保存していた方が便利だと思い、Synologyの4ベイNAS『Diskstation DS418』を購入しました。
今回は、僕がなぜSynology DS418を購入したのかも含めてレビューを書いてみたいと思います。
Synology DS418
外箱
その箱は味気ないデザインでした。使わないので、まあ良いですが。
付属品
- ACアダプター
- 電源ケーブル
- イーサネットケーブル2本
- ネジ(2.5インチHDDを設置する時に必要)
- 鍵
- Quick Installation Guide
- 保証書
- お知らせのチラシ
Quick Installation Guideは簡易なもので、いわゆる取扱説明書ではありませんが、取扱説明書がなくとも簡単にセットアップが可能です。
インターフェース
表面には電源スイッチとUSBポートがあります。
裏面にはイーサネットポートが2つとUSBポート、電源コネクタがありました。
前面パネルはなく、各ハードディスク間に空間があるため、排熱性能は良さそうです。
きっかけはAmazon プライムフォトと自動同期させたい
Amazonのプライムフォトと自動同期可能なNASは限られています。有名どころでは、QNAPかSynogolyの2択に限られています。
プライムフォトとの自動同期は、一度設定してしまえば、後はNASに保存するだけで良くなりますので、運用が簡素化出来て非常に楽になります。
プライムフォトの同期は時間が掛かる
SDカードからPCに取り込んでアップロードしていたころは、ブラウザからプライムフォトにログインして、写真をドラッグアンドドロップしてアップロードしていました。多少手間が掛かっていたのは事実ですが、十分我慢できる程度でした。
プライムフォトは、アップロードがかなり遅く、数百枚もの写真をアップロードするには数時間かかります。ソニーα7R IIIのRAWファイルは40MBほどにもなるため、アップロード完了までにかなりの時間が掛かる計算です。
実測で5Mbps程度出ていますが、Google フォトはその10倍以上の速さなので、どうしても遅く感じてしまいます。

最悪なのはアップロード途中でログアウト
問題なのは、アップロード中にプライムフォトがブラウザから勝手にログアウトしてしまい、アップロードが途中終了してしまうことです。
アップロードが途中で終了しただけなら、再度アップロードすれば良いと思うかもしれませんが、どれがアップロード済みでどれがまだなのか一枚一枚チェックするのはすごく時間が掛かります。というわけで、全部アップロードし直しになり、また勝手にログアウトしてやり直し、というスパイラルに陥ってしまいます。すごくストレスが溜まります。
NASであれば、NASに放り込んでおけば、勝手にアップロードが始まり、ブラウザからログアウトして中断するなんてこともなくなります。

Synologyを選んだ理由
USB copy
SynologyのUSB copy機能を使用すれば、PCを立ち上げずにNASだけで画像の取り込み、プライムフォトへの自動同期まで完了します。
Synology Hybrid RAID(SHR)
Synology Hybrid RAIDは、Synology独自のRAIDが構成できる機能です。通常のRAIDは基本的に同じ容量のハードディスクを使用することが前提となっています。一方でSynology Hybrid RAIDは、異なる容量のハードディスクであっても効率的にRAID構成を組むことが可能となります。
ハードディスクは年々価格が下がっていく商品ですので、例えば数年後に使用中している一部のハードディスクだけ安価になったハードディスクに交換したいと思うことがあるかもしれません。そんな時にはこのSynology Hybrid RAIDは威力を発揮します。
人気のSynology
Amazonと価格.comの両方のNASカテゴリでSynologyが1位となっています。1位ということはそれだけ使用されている方も多いですし、参考となる口コミが多いということになります。
ハードディスク数は2ベイか4ベイか?
みなさんの2ベイで良いのか、4ベイにすべきか悩む方が多いと思います。僕も悩みました。
SHR前提で考える
SHRは、2枚のハードディスクではRAID1として、3枚以上のRAID5として動作します。
2ベイのNASを購入したら、RAID1でしか動作しないため、拡張性に欠けてしまいます。
RAID1構成を拡張しようとしたら、ハードディスクを2枚とも容量が大きいものに変更する必要があるからです。
その点4ベイであれば、ハードディスク2枚のときはRAID1として、追加でハードディスクを挿せば、元々のハードディスク2枚はそのままにRAID5に移行できます。通常は大変面倒なRAID構成変更もSHRで自動で行われます。
ハードディスクは後から追加したい
ハードディスクは時間が経つにつれて値下がりする商品です。また、特価品ということで安く手に入ることもあります。
最初はそこまでデータ容量は必要ないので、ミニマムで運用を開始して、容量が不足するように感じたら、値下がっているであろうハードディスクを購入するのが効率が良いのです。
2ベイの場合は、最初から最大容量を見込んで、大容量のハードディスクで運用開始する必要があり、データが少ないうちは効率的ではないと思いました。
というわけで、4ベイのNASにすることにしました。
4ベイの中でもDS418を選んだ理由
4ベイNASのラインナップの中でベストバランス
Synologyの4ベイNASには、DS416slim、DS418j、DS418、DS418play、DS918+と4種類のラインナップがあります。
DS416slimとDS418jはコスパに優れたjシリーズです。slimは2.5インチハードディスク限定にすることで、小型化されたモデルです。
DS418とDS418playはバランスに優れたValueシリーズです。playとは動画エンコードやストリーミング機能など動画機能が強化されたモデルです。
DS918+は高性能なPlusシリーズです。
高い順に、DS918+ > DS418play > DS418 > DS418j = DS416slim となっています。
当然のことながら、高いモデルの方がスペックや性能が高かったりしますが、使える機能でも差が出てきます。
Btrfsに対応
DS418から上のモデルで、ファイル形式Btrfsに対応しています。DS418jとDS416slimはEXT4のみに対応しています。
なぜBtrfsが良いかと言えば、SynologyのSnapshot Replicationに対応しているからです。Snapshot Replicationは、誤ってファイルを上書きしてしまったり削除してしまった際に、過去に遡って復元が可能な機能です。
Lightroomでは直接RAWデータの内容を書き換えることはありませんが、こういった機能はあると後々便利だと思います。
4K動画ハードウェアエンコード機能もある
DS418はplayシリーズではないので、動画機能はないのかと思うのかもしれませんが、4K動画ハードウェアエンコード機能を備えています。DS418jとDS416slimは未対応です。
対応形式は、10 ビット H.265 (HEVC), MPEG-4 Part 2, MPEG-2, VC-1で4K 60Pにも対応しています。
今すぐに積極的に動画を配信したいわけではありませんが、将来的に必要になるかもしれませんので、あると良いかもしれませんね。
Google フォトに自動アップロードできないのが残念
SynologyのCloud Syncから各クラウドサービスと連携が可能となっています。
Amazonのプライムフォトは、Amazon Driveとの連携でプライムフォトにアップロードできます。
残念なのが、Google ドライブには対応していますが、Google フォトには対応していないことです僕も何とかしてGoogle フォトに自動同期出来ないか調べてみましたが、ダメなようです。
諦めて手動でアップロードするか、wifi経由でスマホに落としてから自動同期するしかないようですね。

4ベイNASのSynology DS418 レビューまとめ
撮影した写真データ保存用に4ベイのNAS Synology DS418を購入したので、なぜNASを購入しようと思ったのか、なぜSynologyのNASにしたのか、なぜDS418を選んだのかを書いてみました。
確かにクラウドサービスは便利ですが、無料なだけにいつサービスが終了したり改悪されて使い勝手が悪くなるか分かりません。
今回紹介したパッケージはUSB copyとCloud Syncだけでしたが、他にも様々なパッケージがあり、いじり甲斐がありそうです
セットアップ方法や使いこなし方法などは、順次お届けしようと思いますのでお楽しみに。

