先日、板橋と戸田の花火大会に行って来ました。
Really Right Stuffのミニ三脚を持っていって、花火撮影を試みましたが、やはり三脚も欲しいなと思いました。
今回は僕が欲しいと思う三脚の話です。
ミニ三脚で撮ってみたけど
Really Right Stuffのミニ三脚 TFA-01 Ultraを地面に置いて撮影してみました。
ブレは気になりませんでしたので、Really Right Stuffのミニ三脚の剛性と安定性の高さを再認識したわけですが、致命的に高さが足りませんでした。
ご覧の通り、高さが足りず、手前の提灯が映りこんでしまっています。
また、都内の花火大会なので、人混みは凄いので、花火が見えるところにはだいたい人だかりがあり、ミニ三脚ではカメラを上に向けても前の人が映っています。
そんな理由で三脚の必要性を再認識した花火撮影でした。
一脚は可搬性重視でしたが、三脚は高さもある程度出したいため、脚を伸ばした状態での安定性を重視したいです。
具体的にはα7 III + FE 24-105mm F4 Gの約1.5kgとして、星空等の長時間露光に耐えられる三脚が望ましいです。その条件を満たした上で高さは高い方が良いですが、重量とのトレードオフもあり難しいところですね。
旅行先へも持って行きたいため、折りたたみ時の縮長を600mm以下でなるべく安定性がある三脚という条件で、人気のある三脚を中心にいくつかピックアップしてみたいと思います。
全日空のウェブサイトにも明記されています。
したがって、下記のような条件の三脚に絞って検討したいと思います。
条件
- 収納時の縮長が600mm以下(飛行機に乗せることを想定)
- 脚のパイプ径が28mm以上(太いほど安定)
- 脚の重量が2kg以下(持ち運びを考慮すると)
- メーカー発表の耐荷重は信用できないので参考にしない
- パイプ径28mm以上で2kg以下なので必然的にカーボン製
僕も欲しい三脚ランキング ベスト5
値段は度外視で、僕が欲しいと思う三脚をランキング形式でお届けします。(全て脚のみのスペックです)
ベスト1 『Really Right Stuff TFC-24L mk2』
サイズ・重量 | |||
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全高 | 95~1680 mm | 縮長 | 584 mm |
パイプ径 | 32.5 mm | 本体重量 | 1671 g |
Really Right Stuffのパイプ径32.5mm、4段式のカーボン三脚です。
TFC = Fixed Apex (センターポールを取り付けられないタイプ)
TVC = Versa Apex(センターポールを取り付けられるタイプ)
第二世代となり、まだ国内未発売のモデルですが、すでに買われた方がいらっしゃるようです。うらやましい。
Fixed Apexシステムというセンターポールが取り付けられないかわりにマウントが小さくなっている三脚なので、安定感は抜群です。
Gitzoとは、ほぼ同じパイプ径、同じ段数のため、脚の安定感はほぼ同じですが、Fixed Apexシステムのため全体的な安定感はこちらに軍配が上がります。
センターポールが無くとも1700mm近くまでの高さがあるにもかかわらず、かなりの軽量です。
値段が高いことを除けば、全長、重量、安定性ともにベストバイの三脚です。
ベスト2 『Gitzo GT3542/GT3542L』
サイズ・重量(GT3542) | |||
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全高 | 150~1620 mm | 縮長 | 540 mm |
パイプ径 | 32.9 mm | 本体重量 | 1860 g |
サイズ・重量(GT3542L) | |||
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全高 | 160~1780 mm | 縮長 | 590 mm |
パイプ径 | 32.9 mm | 本体重量 | 1950 g |
Gitzoのパイプ径32.9mm、4段式のカーボン三脚です。(Gitzo流に言うなら三型四段)
GT3542とGT3542Lの違いは、GT3542Lの方が少し全長が長くなっています。(その分縮長も長くなっている)
Really Right Stuff とGiztoは他メーカーと比較すると、同じ条件(パイプ径、段数)であっても若干安定感に優れているように思います。
その分高価ではあるわけですが、ただ単にブランド料というわけではなさそうです。
GT3542とGT3542Lは価格もほとんど同じなので、必要な長さの方を選択すればよいと思います。
ベスト3 『LEOFOTO LS-324C/LS-365C』
サイズ・重量(LS-324C) | |||
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全高 | 78~1305 mm | 縮長 | 480 mm |
パイプ径 | 32 mm | 本体重量 | 1380 g |
サイズ・重量(LS-356C) | |||
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全高 | 80~1530 mm | 縮長 | 480 mm |
パイプ径 | 36 mm | 本体重量 | 1770 g |
LS-324Cがパイプ径32mm4段式、LS-365Cがパイプ径36mm5段式のカーボン三脚です。
LS-324Cのパイプ径が32mm、LS-365Cが36mmなので、LS-365Cは1段分パイプが太くなって長くなったモデルだと思っていただければと思います。
一番細い脚の径はほとんど同じなはずなので、安定感は同じくらいだと想像できます。
こちらもReally Right Stuff TFC-24L mk2と同様にセンターポールを排除して安定感を増したモデルです。
もう少し高さが必要なときは、32.5cmのエクステンションチューブが付属で付いているので、それを付ければ全長が増します。
全体的にReally Right Stuffを意識しているなという雰囲気を感じます。
Leofotoは東レ製10層カーボンを用いているので、Really Right StuffやGitzoを除いた他メーカーよりは脚の安定感はあるような気がします。
ベスト4 『ベルボン ジオ・カルマーニュN635MⅡ』
サイズ・重量 | |||
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全高 | 252~1746 mm | 縮長 | 562 mm |
パイプ径 | 28 mm | 本体重量 | 1720 g |
ベルボンのパイプ径28mm、3段式のカーボン三脚です。
パイプ径が28mmですが、3段なので一番細い脚はそれほど細くは無く、安定感があります。
全長が高いのが良いですね。
雲台付きと脚のみのモデルがありますが、お店によっては雲台付きの方が安かったりします。
アマゾンでも雲台付きの方が安価ですね。
ベスト5 『Gitzo GT2542』
サイズ・重量 | |||
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全高 | 150~1670 mm | 縮長 | 560 mm |
パイプ径 | 29 mm | 本体重量 | 1680 g |
Gitzoのパイプ径29mm、4段式のカーボン三脚です。
GT3542と比べるとパイプ径が小さい分、脚の安定性は落ちます。
それでも他メーカーのパイプ径28mm前後、4段式の三脚よりは安定しています。
それほど重くないカメラを載せるのであれば十分だと思います。
その他 ランクインを逃した三脚
ベルボン UTC-63
サイズ・重量 | |||
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全高 | 340~1444 mm | 縮長 | 360 mm |
パイプ径 | 30mm | 本体重量 | 1140 g |
ベルボンのパイプ径30mm、5段式のカーボン三脚です。
ウルトラロック式で可搬性が良いため、人気のシリーズであり、実際にさわったみて、意外としっかりしているなと思いました。
可搬性を重視している三脚は頼りないと感じるものが多いですが、UTC-63は比較的安定性があります。
ランクインは逃しましたが、軽量コンパクトで選ぶならUTC-63は良い選択肢だと思います。
ベルボン ジオ・カルマーニュN645MⅡ
サイズ・重量 | |||
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全高 | 232~1516 mm | 縮長 | 432 mm |
パイプ径 | 28 mm | 本体重量 | 2080 g (1540 g) |
ベルボンのパイプ径28mm、4段式のカーボン三脚です。
ベスト4にN635MⅡがランクインしましたが、こちらは4段式なので若干脚の安定感に欠けるため、ランク外となりました。
こちらも雲台付きの方が安価ですね。
SLIK ライトカーボンE84
サイズ・重量 | |||
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全高 | 190~1627 mm | 縮長 | 485mm |
パイプ径 | 28mm | 本体重量 | 1440g |
SLIKのパイプ径28mm、4段式のカーボン三脚です。
ベルボンのジオ・カルマーニュN645MⅡと同様にパイプ径28mm、4段式だと若干安定感に欠けますね。
SLIKも雲台付きの方が安価ですね。
シルイ T-2204X
サイズ・重量 | |||
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全高 | 140~1480 mm | 縮長 | 410 mm |
パイプ径 | 28 mm | 本体重量 | 1300 g |
シルイのパイプ径28mm、4段式のカーボン三脚です。
ハクさんのブログが参考になります。
ブログでは、パイプ径の細いマンフロットの三脚に劣るというテスト結果だったようです。
シルイは中華メーカーですが、他メーカーよりも耐荷重が多めに設定されており、あまり信用できない印象です。長時間露光を必要としないのであれば、コストパフォーマンスに優れたモデルだと思います。
シルイ N-3204X
サイズ・重量 | |||
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全高 | 125~1740 mm | 縮長 | 515 mm |
パイプ径 | 32 mm | 本体重量 | 1800 g |
シルイのパイプ径32mm、4段式のカーボン三脚です。
実物を触ったことがあるわけではありませんが、シルイはT-2204Xで若干ネガティブなイメージを持ってしまいました。
メーカー公表の耐荷重だけ見ると、本当に優秀そうに見えるのですが。
Leofoto LT-324C
サイズ・重量 | |||
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全高 | 168~1760 mm | 縮長 | 530 mm |
パイプ径 | 31.5 mm | 本体重量 | 1640 g |
Leofotoのパイプ径31.5mm、4段式のカーボン三脚です。
トラベラータイプですが、全高1760mmと飛びぬけています。
ここまで大型の三脚をトラベラータイプにする必要性はあるのでしょうか。ですが面白いですね。
Gitzo GT2545T
サイズ・重量 | |||
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全高 | 220~1545 mm | 縮長 | 445 mm |
パイプ径 | 29 mm | 本体重量 | 1340 g |
Gitzoのパイプ径29mm、4段式のカーボン三脚です。
GitzoはGT2542がランクインしましたが、こちらはトラベラータイプの別三脚です。
GT2542とはパイプ径29mm、4段式のカーボン三脚で同じなのですが、各脚のロックの固定力が違うと感じます。
こちらの方が固定力が弱く、限界近くまで締めこまないとしっかりと固定されません。(感じ方には個人差があります)
ここまで毎回閉めこんでしまうと、三脚のロック機構にダメージがないか心配です。
番外編
Really Right Stuff Multi-clamp
都内の花火大会だったため、観覧は道路からという状況だったのですが、場所によってはガードレールが邪魔になりそうでした。
それを逆手にとってガードレールにカメラを取り付ければ良いのでは?と思ったわけです。
Really Right Stuff Multi-clampはそのような用途の器具です。
僕はどの三脚を買おうかな!?