Appleのノイズキャンセリング対応の完全ワイヤレスイヤホンAirPodsの長期使用レビューを書きたいと思います。以前購入したソニーのWF-1000XM3との比較も書いてみたいと思います。
同じくノイズキャンセリング対応の完全ワイヤレスイヤホンであるWF-1000XM3を購入したのはちょうど一年前です。当時はそのノイズキャンセリング性能に驚いていました。
その後AirPods Proが発売となり、Appleが開発したアクティブノイズキャンセリングイヤホンに興味がわき、こちらも購入してみることにしました。AirPods Proは発売して少し経ってから購入したので、記事を書いている時点までで半年以上使用したことになります。
正直なところ、AirPods Proを購入した後はAirPods Proばかり使用しています。
Apple AirPods
オーディオテクノロジー | アクティブノイズキャンセリング 外部音取り込みモード |
チップ | H1ベースのSiP(System in Package) |
耐汗耐水性能 | IPX4 |
サイズと重 (AirPods Pro) | 高さ:30.9 mm 幅:21.8 mm 厚さ:24.0 mm 重量:5.4 g |
サイズと重量 (ケース) | 高さ:45.2 mm 幅:60.6 mm 厚さ:21.7 mm 重量:45.6 g |
充電ケース | Qi規格の充電器とLightningコネクタに対応 |
バッテリ (AirPods Pro) | 1回の充電で最大4.5時間の再生時間 (アクティブノイズキャンセリングと外部音取り込みモードをオフにした場合は最大5時間) 1回の充電で最大3.5時間の連続通話時間 |
バッテリー (ケース) | 24時間以上の再生時間 8時間以上の連続通話時間 充電ケースでの5分間の充電で約1時間の再生時間、または約1時間の連続通話時間 |
通信機能 | Bluetooth 5.0 |
色はホワイト一色のみとなっています。他の色のバリエーションがあると良いと思いました。
AirPods Proの良いと思った点
AirPods Proの良いと思った点をWF-1000XM3と比較しながら書いていきたいと思います。
ノイズキャンセリングが自然
WF-1000XM3は耳栓をしているが如く強力なノイズキャンセリングが特徴です。プールの中に潜水した時のような不思議な感覚です。それに比べるとAirPods Proのノイズキャンセリングは大人しいと言えます。大きな音はノイズキャンセルできません。
しかしAirPods Proのノイズキャンセリングをポジティブに捉えるならば、自然なノイズキャンセリングと言えます。WF-1000XM3のノイズキャンセリングは慣れが必要だと過去の記事で書きましたが、AirPods Proはそのようなことは必要ないと思います。最初から違和感なく使用できることでしょう。
ノイズキャンセリングはソニーの御家芸だと思っていましたが、今回AirPods Proを使用してみて、Appleやるじゃん!と思いました。しかも初代からレベルが高いです。
気持ち遅延が少ない?
僕はスマホをiPhone、ノートパソコンはMacBook Proを使用しています。
AirPods Pro+iPhoneまたはMacBook Proという組み合わせでは遅延が少ないと感じます。Youtubeでの音声と口の動きを見るとWF-1000XM3+iPhoneよりもAirPods Proの方が気持ち遅延が少ない気がしました。
Apple製品同士で使用する分にはベストマッチと言えると思いました。
ほどほどフィット感が良い
長時間装着していても耳が痛くならない点も良いです。AirPods Proは大別するとカナル式となると思いますが、必要以上にフィット感を高めておらず、ほどほどのフィット感です。このほどほど感が僕にははちょうど良い感じです。2、3時間装着していても問題ありません。対照的にWF-1000XM3はフィット感も高いですが、僕の場合1時間ほどで耳が痛くなってきてしまいます。フィット感だけでなく形状が耳に合っているかと重量も原因だと思います。ガチで音楽を楽しみたいという方はWF-1000XM3のフィット感+強力なノイズキャンセリング+音質が良いのかもしれません。僕はそこまでではないので、使用目的としてはAirPods Proの方が耳的にも合っていると思っています。後は最近リモートワークでオンラインの打ち合わせが多くなっています。打ち合わせの時間としては1時間を越えるものもあるので、耳が痛くならないAirPods Proはとても助かっています。
マイクの性能が良い
AirPods Proで驚いたのがこのマイク性能でした。普通に話せるんだ、と思いました。WF-1000XM3やその他の完全ワイヤレスイヤホンを使用していた時は外での通話は結構厳しくて、外音がない場所限定という感じでした。AirPods Proは車通りがある通り沿いでも通話できています。通話が始まってからこちらの声が通りにくいため、イヤホンのマイクからスマホやパソコンのマイクに設定し直す、というのは相手にも迷惑が掛かってしまいますからね。あとはリモートワーク時に、耳が痛くならないことに加えてマイク性能が良いのも助かっています。
ケースが小さい
AirPods Proはケースが小さいことも大きなメリットです。むしろWF-1000XM3のケースはなぜこんなこんなに大きいの?という感じでした。これだけ小さければいざという時のためにバッグに入れて持ち出そうという気にもなります。
AirPods Proのもう一歩だと思った点
正直なところAirPods Proにそれほど不満はないんですよね。ここに挙げているものは敢えて挙げるならば、くらいに捉えてもらえればと思います。
全てのノイズを消すことはできない
WF-1000XM3の強力なノイズキャンセリング性能と比較すると、AirPods Proのノイズキャンセリング性能は正直なところほどほどな感じです。WF-1000XM3は耳栓代わりになるほどでしたが、AirPods Proはそのような使い方は難しいと思います。(耳栓として使っている方がどれほどいるかは別にして)
通常モードがない
モードとしては、アクティブノイズキャンセリングと外部音取り込みモードの2種類です。ノイズキャンセリングせずに尚且つ外部音も取り込まない、いわゆる通常モードは存在しません。今のところ不都合はありませんが、通常モードがあったらもう少し使用の幅が広がるのではと思いました。
細かなカスタマイズができない
WF-1000XM3は細かなカスタマイズが可能ですが、AirPods Proはそのような細かなカスタマイズ機能はありません。ノイズキャンセリングや外部音取り込みのレベル調整などが出来たら面白いと思いました。
もう少し再生時間が伸びたら
AirPods Proはスペック上ではノイズキャンセリングONの状態で4.5時間の再生が可能となっています。気付いたらバッテリーがなかったということが良くあります。使わない時はケースに戻すことを徹底すれば防げる可能性は高くなりますがもう少し再生時間が伸びたら嬉しいです。WF-1000XM3の再生時間は6時間で、確かにバッテリーが切れて使えないという記憶はあまりないので、AirPods Proも6時間くらいになってくれたらと思います。
ミーハーに思われたくない
AirPods Proが出る以前、通常のAirPodsを使用していた人たちを見て、(高い価格なのにそんな性能が良くないイヤホンを使用するApple信者を下げる意味で)耳からうどんが出ていますよ、と正直思っていました。ですが今回AirPods Proを使用してみて180度評価が変わりました。もしかするとAirPods Proの実力を知らない人からすると、今回のAirPods Proも新しいうどんくらいに思われているかもしれません。Apple製品全般に言えることですが、ミーハー感があるのは否めないと思います。
なぜLightningなのか
インターフェースはUSB Type-CではなくLightningとなっています。iPhoneユーザーは良いですが、それ以外のユーザーにとってはLightningはデメリットでしかありません。次のモデルではUSB Type-Cを希望します。
Apple AirPods Pro レビュー まとめ
AirPods ProのレビューをWF-1000XM3と比較しながら書いてみました。WF-1000XM3で感じていた不満がほとんど解消していると感じました。iPhoneやMacBookと組み合わせて使用するのはベストマッチと言えると思います。少し高めの価格設定ですが、購入して損はないイヤホンです。おすすめです!
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