日本シャフトの『modus3 tour105』についてレビューしたいと思います。
日本シャフトについて
ゴルフ用のカーボンシャフトとスチールシャフトを生産している日本のメーカーです。
アイアン用のスチールシャフトはダイナミックゴールドが有名ですが、同シャフトを生産しているトゥルーテンパー社と人気を二分するのが日本シャフトです。
ダイナミックゴールドはロングセラーだけあって良いシャフトなのは確かですが、自分でクラブを組むようになって分かったことがあります。
- シャフトの湾曲が大きい
- 重量のばらつきが大きい
購入したシャフトを一本ずつ検品していると嫌になるほど曲がっていますし、重量がバラバラです。同じシャフトを3本購入してやっと1本納得するシャフトが手に入るかどうかといった感じでした。
あなたのシャフトは大丈夫でしょうか?
量販店で販売されているシャフトはすでにヘッドへ挿された状態の完組クラブとして販売されています。シャフトの重量がどれだけズレていたり、シャフトがどれくらい曲がっていても、一度ヘッドからシャフトを抜かない限り、組んでしまっているクラブからは判断がつきません。
シャフトの重量と反り
シャフトの重量の誤差は工業製品のためある程度仕方ないと思っています。他の工業製品と同様に重量交差というものが存在するのは十分承知しています。
とは言ったものの、少しでも重量誤差が少ないもの、反りが少ないものを使用したいと思っていたので、ジオテックゴルフのシャフト重量計測サービスとスチールシャフト湾曲選別サービスを活用し、ダイナミックゴールドS400を取り寄せました。
いずれも追加料金を払うと、重量誤差が少ないシャフト、湾曲が少ないシャフトを選別して購入が可能というサービスとなっています。(ジオテックゴルフのこのサービスは画期的だと思います)
届いたシャフトを一本一本検品して、重量差が1g以上あるシャフトはNG、私見にはなりますがある程度反りが大きいシャフトはNGとして、NGとなったシャフトはさらに同じ番手を買い増ししていきました。
その結果、3回同じことを繰り返しましたが、遂に5番からPWまでの1セット分のシャフトが揃うことはありませんでした。
わざわざ追加料金を払って選んでいるはずなのに、全然良いものが届かないので、最終的にはダイナミックゴールド自体を選択肢から外さざるを得ませんでした。
ツアーイシューの存在
ダイナミックゴールドにはツアーイシューと呼ばれる重量のばらつきを抑えたシャフトセットが3倍の値段で販売されています。重量交差については押さえられていることはその通りかもしれませんが、シャフトの曲がりについては一切の保証はありません。
3倍の値段を出して買ったシャフトが曲がっていたらと思うと悲しいですよね。
また、ツアーイシューは重量のばらつきを抑えたセットだとすると、ツアーイシューではない通常のセットはバラつきが大きいですよ、と暗に言っているようなものです。
日本シャフトはというと
日本シャフトは、重量のばらつきや湾曲はダイナミックゴールドより抑えられています。トゥルーテンパーと日本シャフト両方のシャフトをかなり検品しましたが、2本シャフトのほうが優れていました。特にシャフトの反りについては、明らかに日本シャフトの方が真っ直ぐなシャフトが多かったと思います。
ダイナミックゴールドよりは高めの価格設定となっていますが、ダイナミックゴールドを3本ずつ購入するよりは良いだろうと思います。
モーダス3シリーズ
モーダス3シリーズのアイアン4種類を発売された順で紹介したいと思います。
モーダス3 tour120
商品名 | フレックス | 長さ | 重量 | トルク | キックポイント |
---|---|---|---|---|---|
N.S.PRO MODUS3 TOUR 120 | R | 41-37(#2-9,W) | 111 | 50.0-50.3 | 中/元 |
S | 41-37(#2-9,W) | 114 | 50.1-50.2 | 中/元 | |
X | 41-37(#2-9,W) | 120 | 50.2-50.3 | 中/元 | |
TX | 41-37(#2-9,W) | 126 | 50.4-50.5 | 中/元 |
モーダスシリーズの最初のシャフトです。主な使用プロはヘンリック・ステンソンです。
Sフレックスは手元と中間がかなりしなるため、カーボンシャフトのようにしなりを感じて振る方に適しています。また、先端は相当硬いため、ヒッカケが出やすい方も適しています。
Xフレックスは手元が硬くなりますので、全体的にしっかりする印象です。先端はやはり硬いです。
日本シャフトより
一般的なシャフトとなっているのは、ダイナミックゴールドのことだと思われます。ダイナミックゴールドよりも動きの大きなシャフトということがわかります。僕の印象もその通りです。
モーダス3 tour130
商品名 | フレックス | 長さ | 重量 | トルク | キックポイント |
---|---|---|---|---|---|
N.S.PRO MODUS3 TOUR 130 | R | 41-37(#2-9,W) | 121 | 51.4-51.6 | 中調子 |
S | 41-37(#2-9,W) | 124 | 51.5-51.7 | 中調子 | |
X | 41-37(#2-9,W) | 129 | 51.5-51.8 | 中調子 |
モーダスシリーズの第二弾のシャフトです。主な使用プロはセルヒオ・ガルシアです。
Sフレックスは中間が硬く、先端が走ります。KBSツアーをもっと極端にしたイメージです。130は硬すぎるというクチコミをよく見ますが、私は特別硬いとは思いませんでした。
Xフレックスは打ったことがないので分かりません。
またしても他社シャフトはダイナミックゴールでしょうね。モーダス130は、中間が硬く、先端がやわらかいということが一目瞭然です。
モーダス3 system3 tour125
商品名 | フレックス | 長さ | 重量 | トルク | キックポイント |
---|---|---|---|---|---|
N.S.PRO MODUS3 SYSTEM3 TOUR 125 | R | 41-37 | 127.5 | 1.5-1.7 | 元調子 |
S | 128.5 | 1.4-1.6 | |||
X | 129.5 | 1.3-1.5 |
ダイナミックゴールドに対抗するために開発されたシャフトと言われています。主な使用プロは宮里優作です。
Sフレックスは確かにダイナミックゴールドのSフレックスに近いシャフトです。ダイナミックゴールドと比較した場合、手元が少し硬い、カウンターバランスである、しなり戻りが少し早い点が異なります。
Xシリースも打ったことはありますが、ダイナミックゴールドのXフレックスよりは若干走らないという印象を受けました。
このモデルだけ名前にsystem3と付きます。
モーダス3 tour105
商品名 | フレックス | 長さ | 重量 | トルク | キックポイント |
---|---|---|---|---|---|
N,S,PRO MODUS3 TOUR 105 | R | 41-37(#2-9,W) | 103 | 1.9 | 元調子 |
S | 106.5 | 1.7 | |||
X | 112 | 1.6 |
モーダス3 125の軽量版という触れ込みで発売されたシャフトですが、実際には全く異なるシャフトと言わざるを得ません。
手元だけ柔らかく、軽量シャフトの割に全体的にしなりが少ないシャフトです。
モーダス3シリーズが出る以前のシャフトであるNSプロ950の先端をしっかりさせたシャフト、あるいはNSプロ1050の手元を柔らかくしたシャフト、という表現が近いとも表現が出来ます。
XフレックスはSフレックスよりも全体的にしっかり感が増しながらも手元だけ少ししなるシャフトとなります。
モーダス105は、『SYSTEM3/TOUR125の流れをくむ素直なシャフト』と記載されていることが多いです。確かにモーダス105は素直なシャフトなのですが、モーダス125と比較すると手元の剛性にかなりの差がありますので、モーダス125は真ん中がしなるシャフト、モーダス105は手元がしなるシャフトと性格が異なるシャフトになります。
モーダス3 105を番手ずらししてみる
現在モーダス3 105のXシャフトを2番手柔らかい方に番手ずらしして使用しています。
Sシャフトでは手元が柔らかすぎだったため、Xシャフトを試しましたが全体的にしっかりし過ぎでした。
そこで何本かシャフトを購入してみて、番手ずらしを試してみました。
一番手柔らかい方に番手ずらしでは、手元の柔らかさが薄れ、さらに全体的にしっかりした印象を受けました。
2番手柔らかい方に番手ずらしでは、手元が柔らかすぎず、かつ全体的にもちょうど良い硬さだと感じました。
Xシャフトの2番手柔らかい方に番手ずらしをSシャフトの番手通りと比較すると、Sシャフトの手元を少ししっかりさせたシャフトとなり、狙い通りとなりました。
2番手番手ずらしはあまりやる方はいないと思いますので、参考にしていただけたらと思います。
こんな方にオススメ
- 全体的にしっかりしたシャフトを求めている方
- 手元が柔らかいシャフトを探している方
- 軽量シャフトでも頼りなさは感じないシャフトを求めている方
- 日本製の製品精度に魅力を感じている方